プラチナ、ゴールドのメンテナンスを。自宅でできるリングのお手入れ

メンテナンス

硬いイメージのゴールドやプラチナに、褪せることのない輝きをもつダイヤモンド。

永遠にその姿を保てるかと思いきや、年月を重ねるとその美しさがくもってしまいます。
特にリングは汗や皮脂がつきやすく、汚れやすいアイテムのひとつ。

大切で大好きなジュエリー…だけど このまま身に着けていていいのかしら…?そんな風に思っていらっしゃる方も多いのでは?

今回は自宅でできるゴールド・プラチナの地金リングとダイヤモンドリングのお手入れについて。
汚れの原因や、実際のお手入れ方法をステップ方式でご紹介していきますね。

プラチナとゴールド、ダイヤモンドのリングはどうお手入れする?

シルバーは黒ずむといったイメージがありますが、プラチナとゴールドはどうでしょう。

プラチナとゴールド、ふたつの素材の特徴とは

【プラチナ】

・さびに強く、変色しづらい
・基本的にロジウムメッキがかけられている
【ゴールド】

・割金によって色味や強度が異なる
・ホワイトゴールドはロジウムメッキがかけられているケースが多い

シルバーと比べると変色しづらい性質を持つプラチナとゴールド。
しかし、気付かないうちに色が変わった?と感じることもありますよね。

その多くは使用に伴う傷や汚れが原因です。

例えばプラチナとホワイトゴールド。
一般的には「ロジウム」という白い金属のメッキがかけられています。
しかし、メッキは永続的なものではないため、使用によって剥がれることも。

また、油分やほこりの付着によって金属の輝きが損なわれることでも、色が変わったと感じます。

自宅でお手入れ可能かどうかの基準は?

どれだけ気を配っていても、小傷や汚れはついてしまうもの。
しかし、定期的にお手入れをしてあげることで、リング本来の美しさを保てます。

(※特殊な加工・仕上げを行なっているリングや、凹みや大きな傷がついた場合は、工房やショップへ依頼しましょう)

とはいえ、宝石が留められているリングは、自宅でのお手入れは怖いですよね。
真珠やエメラルドなど、扱いに注意が必要な色石もありますが、ダイヤモンドは大きな衝撃に気をつければ自宅でのお手入れは比較的簡単です。

また、ダイヤモンドの特性のひとつに「親油性」が挙げられます。
皮脂やハンドクリームや日焼け止めなどの化粧品の油分と馴染みやすく、石自体をくもらせてしまうのです。
毎日の調理や食器洗いでも油分が付着するので、ダイヤモンドリングをつけたままで家事をするのは、オススメしません。
その輝きを隠してしまわないためにも、ダイヤモンドのリングはしっかりお手入れしてあげてくださいね。

自宅でできるリングのお手入れ方法とは

では自宅でできるお手入れにはどんな方法があるのでしょう。
ここでは期待できる効果別に、2種類のお手入れ方法をご紹介しますね。

中性洗剤を用いる方法

効果:化粧品・皮脂・ほこりなど付着した汚れを落とせる

【用意するもの】
・中性洗剤(食器洗い洗剤や台所用洗剤など)
・ぬるま湯
・柔らかいブラシ(使用しない歯ブラシなど)
・柔らかい布
・ボウル(コップなどでも可)

 

 


1.まずは中性洗剤(数滴)とぬるま湯(30〜40度)を用意。
洗面所で行う際、誤って流してしまわないようにボウルを忘れずに。

 
 

2.中性洗剤とぬるま湯を入れたボウルの中にリングを入れ、数分浸して汚れを浮かせる。

 

 

 

3.汚れが気になる部分を、柔らかい毛のブラシで軽くこすり洗い。
リングの内側や、刻印、ダイヤモンドが留められているなら、石の裏側や石座の側面も忘れずに。

 

 

4.しっかりとすすぎを行い、水分を拭う。
水分をそのままにしておくと また汚れがついてしまうため、
柔らかい布で水分をしっかりとってからジュエリーボックスなどへ保管。

 

 

専用のクロスを用いる方法

効果:小傷やくすみを研磨によってなくし、光沢を取り戻す

【用意するもの】
・研磨剤入りクロス(プラチナ・ゴールド用)
・柔らかい布
 
 
 
 

1.小傷や変色が気になる部分をクロスで磨く。
大きな衝撃に気をつけながらであれば、ダイヤモンドが留められているリングも可能。
 
 
 

2.数回こすってクロスが黒く汚れたら、綺麗な部分で磨く の繰り返し。


3.ある程度まで磨き終わったら、水で研磨剤を流し、柔らかい布で水分をしっかりとってからジュエリーボックスなどへ保管。
 
 
 

注意が必要なのが、メッキがかかったリングは研磨剤入りクロスでのお手入れは向かないということ。
再度メッキをかけたい場合には、購入したお店に相談しましょう。

中性洗剤と研磨剤入りクロス以外では、液体クリーナーでのお手入れも簡単にできます。
クロス同様、金属ごとに種類があるので、購入時には必ずチェックしてくださいね。

ライター:ニシナエリカ

 

手洗い・抗菌とリングについて

 

毎日頻繁に行う手洗いの際にリングは身に着けたままでOKか?
というと、石鹸の成分自体はダイヤモンドや地金に影響を及ぼすことはありません。
ですが、気を付けたいのは “カサカサ手荒れ問題” です。
よ~く すすがないと、リングの下に石鹸が入り込んでそのまま長く付着することで、肌の弱い方は肌荒れが悪化したり、アレルギーが発生する原因にもなりかねません。
また、固まって乾燥した石鹸やジェルがジュエリーをくすませる原因に。
ぜひ、面倒くさがらずに都度外すことをオススメします。

外出先ではジュエリーポーチに入れたり、ご自宅なら洗面所に専用トレイを設置して、そこに置く習慣をつけると、紛失の心配もなくなります。

ちなみに、抗菌ジェルなどの成分であるアルコールやエタノールは、ダイヤモンドや地金の汚れを取るときに使用するので、品質自体には特に大きな影響はありません。
ただし、まんべんなく行き渡らせるために、こすり伸ばす際、皮脂もつく可能性があります。
もしも、気になる方はやはりその都度外すことをおすすめします。

もう一点、日常の身の回りのモノの表面殺菌に有効とされる “塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)” は、18金ゴールドの割金で使われる銀に反応し、塩化することがあります。
この塩化による黒ずみはかなり手強いので、使用する場合は外すか、手袋をはめてくださいね。

 

気になることがあれば専門店へ相談を

今回お手入れ方法でご紹介したダイヤモンドのリングだけでなく、石が付いているリングは普段身につけるうちに、石留めが緩んでいる場合があります。
まったく別件でのご相談でお持ちいただいた場合、石付リングの約2割の石が動いていて、そのままにしていると石を失くす原因に。
そんな悲しい危険を避けるためにも、ご自宅でのお手入れをしつつ、気になる点があればぜひご相談くださいね。

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