ジュエリーのなかでも、身に着けている時に自分自身で一番目にする機会が多い指輪。
よく知っているように思えても、指輪を構成するパーツの名前は知らない方も多いのではないでしょうか。
“爪” に “石座” 、“腕” とは?
指輪のデザインにどのように影響するのでしょう。
今回は指輪のパーツの名称について。
ジュエリーのオーダー時にもきっと役立つ、指輪のパーツについて二週に分けてご紹介していきます。
まずは 『指輪の石を留める部分の名称』 についてお届けします。
指輪の石を留める部分の名称。爪の種類や石座の役割とは?
石付きの指輪に欠かせないパーツは、おもに3つ。
石とそれを留めるための爪、そして石座です。
中石
石留めされた指輪の、中央に留められた石。
センターストーンとも呼ばれ、一個石(ソリテール)の指輪に留められた石も中石と呼びます。
脇石
中石の脇に留められた石で、サイドストーンとも呼ばれます。
中石を囲むように脇石を複数あしらった取り巻きリングなど、脇石の数はデザインによって異なります。
爪
中石や脇石を留める部分。
プロングとも呼ばれ、石が動かないよう留めるだけでなく、石を衝撃から守る役割も果たします。
爪の形状は大まかに6種類あり、丸爪と平爪がスタンダードです。
・丸爪
断面が丸くなった爪。
スタンダードな爪の形状のひとつで、様々なカットの宝石を留めることが可能。
メレと呼ばれる小粒の石を留めるより細い爪は線爪(丸線爪)と呼ばれます。
・平爪
断面が薄い長方形をしている爪。
エメラルドカットなどの面があるカット石に用いられます。
ほかにも先端、断面の形状によって名称が異なります。
・剣爪
・わし爪
・おがみ爪
・割爪
脇石に使用されるメレダイヤを留める爪も大まかに3種類。
割爪、板爪、そして共有爪があります。
・共有爪
一本の爪を複数の石にかかるように留める共有爪。
石を目立たせたい時や、爪の数を減らしてデザインをすっきりみせたい時に。
・彫留め
石留めに欠かせない爪ですが、爪留め以外の留め方もあります。
はさみ留めや伏せ込み、彫留めが代表的。
石座
名前の通り、石が入る部分を指します。
ベゼル、またはシャトンとも呼ばれ、石によって高さや形状を変えます。
石を輝かせるため、石座に光を取り込む明り取りといった透かしを入れたり、模様を入れてデザインの差別化を図れる部分でもあります。
石座の上部分の金属を倒して石を留めるフクリン留めは、爪を用いない留め方のひとつ。
石の輪郭部分(ガードル)を覆い、石のカットの種類を問わずに採用されます。
覚えておくと役立つ!指輪のパーツ
さて今回は、指輪を構成するパーツの中でも 『石を留める部分の名称』 について簡単に触れてみましたが如何でしたでしょうか?
1点の指輪も各パーツに分けただけで、様々な名称がありましたね。
ジュエリーのパーツを知ることは、あなたに似合うお気に入りのジュエリーを選ぶことにつながります。
また、大切な誰かに贈り物を選ぶ際にも名称を知っていれば、 “贈って喜んでもらえるジュエリー選び” に役立つはずです。
エンゲージリングや結婚指輪、お好みのジュエリーデザインを選ぶ際の参考にしてください。
次回は 『指輪の土台となるパーツの名称』 についてお届けする予定です。
ライター:ニシナエリカ