街中に色鮮やかなイルミネーションが散りばめられ、心弾む12月。
最も力をいれてお洒落をしたくなる時季ではないでしょうか。
そんな12月を素敵に演出してくれる誕生石は、トルコ石、タンザナイト、ラピスラズリです。
一年を締めくくる美しい誕生石をご紹介いたします。
トルコ石(ターコイズ)
12月の誕生石としてポピュラーなのが、青色のトルコ石(ターコイズ)です。
澄んだ空のような水色や、緑かかった青、青い石に蜘蛛の巣のようなネットが広がる
スパイダーターコイズのようにマトリックスの入り方によってターコイズに表情が
加わるものなどがあります。
その昔、トルコを経由してヨーロッパに持ち込まれていたことから、トルコ石と呼ばれる
ようになりました。
イランやエジプトのシナイ半島で主に産出されますが、特に希少性が高いトルコ石は、
混じりけのない美しい空の色合いを放つアリゾナ産の「スリーピングビューティー」です。
鉱山は2012年に閉山されてしまったため、希少価値が高くなっています。
地球をとりまく美しい空のような青い色を持つトルコ石は古くから「天の神が宿る石」と崇められ、
大切にされてきました。
また、長旅を続ける商人たちが護符として身に着けていたことから、安全を守る旅のお守りとして
人気があります。
ずっと見ていると神秘の境界に入りこんでしまうかの如く心が洗われ、洞察力が研ぎ澄まされていく…
そんな不思議な気持ちになりませんか?
トルコ石は、特に人から贈られるとそのパワーが倍増するとも言われています。
カジュアルなブレスレット、スリーピングビューティーの高価なリング、
クールなスパイダーターコイズのネックレスなど、クリスマスプレゼントに最適ですね。
タンザナイト
トルコ石が澄んだ青空なら、タンザナイトは夕刻迫る空のような青を輝かせたジュエリーです。
やや赤みがかった幻想的なアフリカの夜を迎える色です。
比較的新しい石で、1967年に東アフリカのタンザニアで発見され、ニューヨークのティファニー社が
産地にちなんでタンザナイトと命名しました。
特徴的なのは、角度によって多色性を示す輝きです。
上から見るのと横から見るのとでは見る角度によって夕暮れから夜に変わる空のように輝く色が
グラデーションに変化します。
産出量が年々減少傾向にありながら、その美しい輝きに人気は年々高まってきています。
創造力を高め、ストレスを和らげてくれると言われているジュエリーです。
タンザニアにそびえ立つキリマンジャロに深い闇が押し迫る “ほんの少し前の夜空を映し出した色”。
そんな希少な輝きをその手に感じてみませんか?
ラピスラズリ
深く濃い幻想的な夜空の青にパイライト(黄鉄鉱)のゴールドが星のように浮かび上がり、ラズライト、
ソーダライトなどの数種の鉱物が混合した宝石が、ラピスラズリです。
「ラピス」はラテン語で石、「ラズリ」はペルシャ語で青を表しています。
ラピスラズリは歴史が古く、強い魔除けのパワーがあるとして遠い昔から崇められてきました。
古代エジプトではツタンカーメン王の黄金のマスクの顔料として使用されていたり、王族の装飾品などが
遺跡から見つかっています。
日本においても極楽浄土を飾るとされる「七宝」の一つ「瑠璃」と呼ばれ、平安貴族たちが好んで身に
着けていたと言われています。
奈良の正倉院には、ラピスラズリで飾られた装飾品が納められています。
ラピスラズリは、アフガニスタンの砂漠の地で発見され、どこまでも広がる青い空をも見透かして濃紺の
宇宙がすっぽりとその身体の中に移りこんだかのような、無限に心を満たすジュエリーです。
「天を象徴する石」と言われていますが、もはや「宇宙を象徴する石」なのではないでしょうか。
男性、女性問わず好まれる人気のラピスラズリ。
恋人とペアで揃えてみるのもよいですね。
原石から発するオーラは細胞を活性化させ、肌が綺麗になるという効果があるとも言われています。
幸福をもたらす宇宙規模のパワーを実感してみてください。
まとめ
陽が昇り、やがて陰り、沈み、夜のとばりが広がる “移り行く空の青” が実感できる12月の誕生石を
ご紹介いたしました。
大空に翼を広げて飛び回ることはできないけれど、身に付けて感じることはできますね。
澄んだ美しい空、晴れわたる鮮やかな水色に魅了され、清々しい気持ちに包まれ幸福に満たされる
トルコ石(ターコイズ)。
陽が沈む寸前の幻想的な赤みがかったタンザナイトは、ほんのわずかな時間を彩る希少な青を感じる
ことができ、少し妖艶な自分に気づくはずです。
やがて暗闇が押し迫り、キラキラと星が闇夜を映し出し、辺りは神秘的な宇宙のようなラピスラズリの
青に包まれ、心が浄化されていきます。
12月の誕生石、トルコ石(ターコイズ)、タンザナイト、ラピスラズリ。
誕生石としてだけでなくそれぞれの石のパワーを味方に日常に取り入れたり、大切な方への贈り物にしてはいかがでしょうか?
ライター:綺羅子