ガーネットは、結晶が岩の割れ目などにびっしりと張り付いて発見されることから、ラテン語で粒がたくさんあることを表す「グラナタス」英語の種子を意味する「ガラナイツ」から名前がついたと言われています。
日本名は、その形状がざくろの実に似ていることから、「ざくろ石」と呼ばれています。
ガーネットと言えば、深く濃い赤色の宝石を思い浮かべると思います。
しかしながら、ガーネットは深い赤色だけではなく、様々な色合いが存在することをご存知でしょうか。
結晶成分が複雑なガーネットは、その成分の種類や量の混合の割合で、ブルー以外の全ての色が存在すると言われ、大きく分けると赤色系と緑色系に分類されます。
ガーネットを身に着けて楽しむためにも、ガーネットについて詳しく知っておきましょう。
赤色系ガーネット
赤色系のガーネットは歴史が深く、様々な伝説を持ち、古くから愛されてきました。
古代エジプトのファラオの装飾品や印章などにも用いられていたり
旧約聖書の物語「ノアの方舟」の中でも、暗闇を照らし船の行く先を示したのが「ガーネット」だったとも言われています。
中世ヨーロッパでも戦のお守りとして十字軍が持っていたことは有名な話です。
濃厚な赤色のガーネットは血液の源であると考えられ、血液の循環を活性化し綺麗にすることで、情緒の不調和や心理的な不安感を解消し、心と肉体の両面のエネルギーをサポートし、前向きな変化をもたらされるとも考えられています。
また、今まで積み上げてきた努力の結実や目標の達成、勝利・成功を手にする石として、ここ一番の大勝負の時や受験のお守りとして身に着けると良いとされています。
全体的に深い濃い黒味を帯びた赤色です。
カボションカットでスター効果を示すものもあります。
比較的安価で、穴を貫通させたビーズなどもよく出回っています。
内包された酸化クロムによりルビーに近い赤色のガーネットです。
ギリシャ語で燃える眼を意味する「パイロープ」から由来し、めらめらと燃える火の如く情熱的な色味が特徴です。
スミソニアン博物館のコレクションの一つパイロープの髪飾りは、ティアラにパイロープが散りばめられた最も有名なガーネットジュエリーです。
やや紫ピンクがかった、その名の通りバラのような色合いの優雅なガーネットです。
アルマンディンガーネットとパイロープガーネットの中間の成分で構成され、人気のあるガーネットです。
メレダイヤで囲まれた高価なリングからカジュアルなピアスまで、色味の美しさを堪能できるジュエリーです。
オレンジ系の色味で、中でもマンダリンオレンジに近い物は、マンダリンガーネットと呼ばれています。
爽やかな橙色の明るい輝きを放ちます。
日本においては、徳川時代から装身具雑貨として使用されていたと言われていますが、近年はレッドガーネットのようにあまり流通されていませんでした。
ここ何年かで人気が高まり、宝飾店に並ぶようになりました。
見ているだけでも明るく元気になれるジュエリーです。
緑色系のガーネット
緑色のガーネットは、ガーネットの中でも最も希少性が高く高価なジュエリーです。
エメラルドよりも綺麗だと愛好家たちは言います。
幸運を引き寄せる、明るく前向きになれると言われています。
緑色の美しい輝きは見ているだけで、心が高揚していくのがわかるはずです。
ガーネットの中でも最も高い評価を受け、希少性が高く高価なジュエリーです。
クロムの含有量が多い程、色鮮やかな黄緑色から緑色の鮮やかな輝きを放ちます。
ロシアのウラル地方で産出されていたものの、産出量も少なく市場に中々出回ることはありませんでしたが、新しい鉱山が発見され徐々に知名度も上がっていきました。
オランダ語で「ダイヤモンドに似た」を意味するデマントイドという名の如く、ダイヤモンドのように高い分散率を持ち、輝きも引けを取りません。
高額で取引されている、中々お目にかかれないガーネットです。
ツァボライトはグリーンガーネットとも呼ばれ、エメラルドと同様にパナジウムとクロムを含み緑色に輝く美しい宝石です。
1967年にケニアとタンザニアの国境にあるツァボ国立公園で発見されました。
ティファニー社によって「ツァボライト」と命名され、その影響力は大きく人気が出ました。
まとめ
1月の誕生石 ガーネットは、1年のスタートを飾る上でも是非身に着けて頂きたいジュエリーです。
比較的お求め易い赤色系から希少性が高く高額な緑色系まで、ガーネットファミリーは幅広く愛好家たちに親しまれています。
また、ガーネットは硬度も高く様々な形状で流通しています。
ピアスやブレスレット、リングなど装いを一層深めてくれることは間違いなし♪
ステップアップしながらコレクションしていくのも楽しめますね。
ガーネットを身に着けて、実りある一年をスタートしてはいかがでしょうか?