情熱の赤と冷静の青を混ぜ合わせた「中間色」と呼ばれる紫色。
格式高く高貴な色として扱われていた歴史だったり、神秘的でミステリアスな印象も相まってほんの少し敷居が高く感じる色ですが、実はコーディネートに取り入れやすく、大人の気品を際立てる色でもありますよね。
今回は魅惑の色、紫(パープル・バイオレット)の宝石特集です。
紫色の宝石の宝石言葉と意味
アメシスト
和名で 「紫水晶」の名を持つアメシストは、その名の通り水晶の仲間。
19世紀まではルビーやエメラルドのように高価な宝石のひとつでしたが、現代では豊富に供給されるようになったため、手頃な価格で手に入りやすくなりました。
また、比較的大きな結晶が産出されるため、ブリリアントカット、オーバルカットの他にファンシーカットなど加工がしやすく、色だけでなくお好みのカットで選ぶ楽しさもありますよね。
紫色の濃淡を楽しめるバイカラーアメシストやアメトリンなど2色の色を楽しめる宝石もあり、コントラストを楽しむことができます。
ラベンダー翡翠
翡翠と言うと艶やかな緑のイメージが強いですが、実は淡い紫色の”ラベンダー翡翠”と呼ばれる物もあります。
おもな産地はミャンマーとグアテマラ、そして日本の翡翠の産地・糸魚川。
優しい紫色を持つラベンダー翡翠はブレスレットとしてだけでなく、指輪(リング)やペンダントトップなどジュエリーとしても仕立てられており人気があります。
タンザナイト
「青い宝石」でも触れましたが、タンザナイトは角度や光の具合によって青色から紫色に変化する多色性を持ちます。
新しい宝石ではありますが産出量が年々減少傾向にありながら、その美しい輝きに人気は年々高まってきています。
ロードライトガーネット
タンザナイトが青紫ならロードライトガーネットは赤紫色。
アルマンディンガーネットとパイロープガーネットの中間の成分で構成され、バラのような色合いの優雅な色味が人気のガーネットです。
高価なリングからカジュアルなピアスまで様々なジュエリーに仕立てられ愛されています。
多種多様な紫色の宝石たち
ガーネットと同様、サファイアやトルマリンなどカラーバリエーションに富んだ宝石の多くは紫色を持っており、それぞれの色味を楽しむことができます。
誕生石でも単に好みの色味でも、とっておきの紫色を身に纏って。
紫色の歴史
「紫色」と聞いてどのようなイメージを思い浮かべますか?
紫色は、古くから高貴な色として尊重されてきました。
ヨーロッパでは、司教の尊厳を表すシンボルとして、日本においても特権階級のみが許される色として扱われていたそうです。
日本においては「奢侈禁止令 しゃしきんしれい」~華美な色の着用禁止~ によって、一般庶民の着用は固く禁じられていた時代もあります。
また、ミステリアスだったりスピリチュアルだったり、どこか謎めいた神秘的なイメージもありませんか?
赤と青を混ぜ合わせた紫色はどこか掴みどころが無い印象もありますよね。
ですが、紫色の宝石にはその気品があり神秘的な美しさに相反して、気軽に取り入れやすい価格のものが多く存在します。
紫色のジュエリーを身に纏い、自分の秘めた魅力を引き出してみませんか?