緑色と言えば里山や森などの自然の恵を思い浮かべることから、健康や癒し、希望や平和を象徴する色とされています。
そのナチュラルで安心感あるイメージと好感度の高さから企業のロゴや国旗にもよく採用されていますね。
今回は癒しの色、緑(グリーン)の宝石特集です。
緑色の宝石の宝石言葉と意味
エメラルド
緑色の宝石と言えば誰しもが真っ先にエメラルドを思い浮かべるのではないでしょうか？
古い歴史と数々の逸話を持つエメラルド。
ダイヤモンドと並ぶ宝石の王様で、中世までは宝石のことを「エメラルド」と言ったほどでした。
富や権力、美しさの象徴として尊ばれ、クレオパトラやローマ帝国の皇帝ネロ、エリザベス・テイラーといった多くの人物からも愛されてきました。
精神的な不安を取り除き、ストレスを緩和してくれる宝石とも言われています。
翡翠(ジェダイト)
カワセミをさす翡翠という呼び名は比較的新しく中国から伝わったのではないかと言われており、硬玉はジェダイト(Jadeite)、軟玉はネフライト(Nephrite)と呼ばれ、古くから世界各地で
魔法の石として崇められてきました。
アジアではダイヤモンドより希少な宝石として大切にされてきた翡翠。
霊力が宿ると信じられ、王が持つべき石「玉(ぎょく)」と呼ばれ、数々の権力者の象徴となりました。
ペリドット
オリーブグリーンからライムグリーンまでさまざまな美しいグリーンが煌めき、
暗闇でも輝く性質から 「イブニング・エメラルド 」とも呼ばれるペリドット。
橄欖石は、地球深くのマントル、溶岩や隕石の中で見つかり
ハワイでは 太陽神ペレの涙 、エジプトでは 太陽の石 とも呼ばれています。
石の持つ色相や光のパワーから、日差しのような明るい希望の光で照らし、ネガティブなエネルギーを弾くと信じられてきました。
エジプトのセントジョンズ島から中世ヨーロッパへ渡り、王と王妃の愛情を結びつけたという言い伝えからも宝石言葉に繋がっているそうです。
ガーネット(デマントイドガーネット・ツァボライト)
ガーネットと言えば暗めの赤い宝石を思い浮かべますが、緑色のガーネットは、ガーネットの中でも最も希少性が高く評価されています。
グリーンガーネットと呼ばれるツァボライト、内放物まで楽しめるデマントイドガーネット、他にも淡い色味が美しいミントガーネットもあり、様々な緑色を楽しむことができます。
デマントイドガーネット
ガーネットの中でも最も高い評価を受け、希少性が高く高価な宝石です。
クロムの含有量が多い程、色鮮やかな黄緑色から緑色の鮮やかな輝きを放ちます。
ロシアのウラル地方で産出されていたものの、産出量も少なく市場に中々出回ることはありませんでしたが、新しい鉱山が発見され徐々に知名度も上がっていきました。
多くの宝石でインクルージョン(内包物)は評価を下げる要因になるのですが、デマントイドガーネットはホーステイルインクルージョンと呼ばれるインクルージョンがあることで評価が付くそうです。
宝石の中の柔らかな毛のようなインクルージョンが馬の尻尾のように見えることから名づけられました。
ツァボライト
ツァボライトはグリーンガーネットとも呼ばれ、エメラルドと同様にパナジウムとクロムを含み緑色に輝く美しい宝石です。
1967年にケニアとタンザニアの国境にあるツァボ国立公園で発見されました。
ティファニー社によって「ツァボライト」と命名され、その影響力は大きく人気が出ました。
スフェーン
スフェーンの語源は、楔（くさび）の形に似ていることからギリシャ語でくさびを意味する「Sphenos（スフェノス）」からきていると言われています。
チタンを含有することから鉱物名で「チタナイト」と呼ばれることもあります。
なかなか出会うことの出来ない希少石であるスフェーン。
オリーブグリーンの中に煌めく赤やオレンジなどのカラーチェンジが特徴で、透明度の高いものはダイヤモンドよりも輝きます。
パワーストーンとしても非常に人気があり、人生を変えてくれる「成長の石」として知られています。
新たな挑戦をする人へ応援の意味を込めて贈るのも良いかもしれませんね。
グリーントルマリン
深く妖艶な緑色のエメラルドでもなく、ペリドットのように明るく燦燦としたグリーンでもなく、春と夏を経て培った豊かな10月の深い森の色に似ています。
最高品質のグリーントルマリンは、透明度が高く青みがかったグリーンです。
心を落ち着かせ、力強い意志とやる気をおこさせるパワーがあると言われています。
アレキサンドライト
アレキサンドライトは明るい昼の光の下では青をおびた深い緑色、夜の照明の下では情熱的な赤色になるカラーチェンジが魅力の宝石です。
発見された場所はロシアのウラル山脈ですが、主にスリランカ、ブラジルで採掘されています。
ただし産出量が極めて少なく、変色性も相まって希少石として知られておりパライバトルマリン、パパラチアサファイヤと共に「3大希少石」に数えられています。
アレキサンドライトは「秘めた想い」という宝石言葉が有名ですが、ほかにも昼と夜で色が変わる性質から「情熱」「安らぎ」と相反する石言葉も持ち合わせています。
また、その変色性から柔軟性や直観力を高めると言われており、自分らしくありたい人、クリエイティブな発想を高めたい人に贈りたい宝石言葉ですね。
フォスフォフィライト
フォスフォフィライトは、ジュエリーとしてはあまり耳馴染みの無い石かもしれません。
モース硬度が3～3.5と非常にもろく、ジュエリーとして流通することが少ないため、目にする機会がほとんど無い宝石ですが、漫画「宝石の国」の主人公として描かれたことで一躍有名になりました。
主な産出値はボリビア、アメリカ、オーストラリア、ザンビアなど。
中でもボリビア鉱山で取れた石が飛びぬけて評価が高く宝飾品として加工されるものの殆どがボリビア鉱山で産出されたものです。
硬度が低く脆い石ですが凛とした透明感のある美しい緑色から、「逆境」「挑戦」といった力強い石言葉も持っています。
自分に取り入れるも良し、大切な人に贈るも良しな好感度カラー
緑色は寒色の中でも柔らかさや温もりを感じることができる色。年齢性別問わず、嫌味無く身に着けやすい色ではないでしょうか？
モノトーンとの相性がよく、実はナチュラルなイメージと相反したエッジィなコーディネートだって楽しめるんですよ♪
シンプルなファッションの差し色にまずは緑色を取り入れてみては？
また、緑色の持つ優しいイメージや宝石言葉は日々頑張る大切な人に贈るのにもおすすめです。
